1983年3月29日(火) 国鉄・奥羽線のEF71

1983(昭和58)年の春休み、初めて東北方面を旅行した。
 「みなみ東北ワイド周遊券」を使い、東京経由で上野発の夜行急行「おが」の座席車に乗って、周遊券の自由乗降区間の最北端である天童駅で下車して、折り返しの客車列車に乗った。

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関西に住む自分には、見慣れない真っ赤なED75が客車を引っ張っていた。

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この辺りでは、普通列車は大半が昔ながらの客車で運行されていて、それがとても新鮮な光景にも見えた。

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3月末で、京都では桜が咲き始めている時期だったが、車窓には雪景色が広がっていた。

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途中の駅で、455系の急行とすれ違った。ヘッドマークが付いてないので、愛称名が分からなかった。何せ、初めて訪れる土地で下調べもしていなかったし、当時は急行列車も数多く走っていたので、特に珍しいとは感じなかった。

旧型客車で編成された普通列車を、山形駅で下車した。
 この時期、古びた旧型客車のから真っ赤な50系客車への置き換えが進んでいる時期だった。

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今度は、その50系客車に乗り込んだが、前夜の夜行「おが」が座席車だったので、よく眠れなかったこともあり、一気に睡魔に襲われた。
 気が付いたら、赤湯駅に停車していた。

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今度は置賜駅で下車。

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EF71けん引の貨物列車がやって来たが、後ろには2両しか貨車が付いてなかった。

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米沢駅には、米沢牛を使った「牛肉弁当」が何種類か売っていて、競うように売り子さんが声を上げて宣伝していた。

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この辺りでは、右を見ても左を見ても、板谷峠越えの急勾配区間用に製造されたEF71ばかりだった。貨物列車も客車列車も引っ張っていて、まさに大車輪の活躍をしていたのだった。

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ED78の姿もあったが、見た目にもEF71ほどの力強さは感じられなかったから不思議である。

このときから40年の月日が経った今、当時あれだけ見たEF71も、既に現存するものは皆無になっており、僅かにED78が1両のみ保存されているだけである。

鉄道関連ニュース

京都新聞の撮り鉄カメラマン“カジやん”が、1978(昭和53)年から現在に至るまで、京都を中心に日本全国で撮影した鉄道写真を紹介します。

注*掲載写真の中には、現在は地形などの変化で撮影することができない場所や、撮影対象そのものが存在しなくなったものも含まれます。必ずしも現状とは一致しませんので、あらかじめご了承ください。