1979年10月14日(日) 神領電車区

1979(昭和54)年の秋、その年の春に京都から名古屋へ引っ越した小学校の時の同級生宅に泊まり掛けで遊びに行く機会があった。
 その帰り道、中央西線にある神領電車区へ立ち寄ることにした。目的はまだ走っていた80系電車を撮るためだった。

スカイブルーの103系に乗り、先頭車に陣取って、神領駅を目指す。

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車窓に神領電車区が見えてくると、まず目に入ったのが583系の寝台特急「金星」の姿だった。そうか、名古屋駅を発着なので、昼間はここで寝ているんだ、と思った。

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湘南色の電車が並ぶ構内に、なぜかスカイブルーの旧型国電が止まっていた。けん引車代用のクモハ40だった。

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神領駅で降りて、電車区の方へ歩いていると、キハ28・58系で編成された急行「赤倉」が通過していった。全区間が電化されているにも関わらず、当時の同列車はディーゼルカーで運行されていた。しかも、急行でありながら非冷房車という、今では考えられない編成だった。

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電車区の横まで来ると、サロ165にスカイブルーの103系、そして湘南色の80系や113系など、雑多な車両が目に入った。

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岡山方面でも80系を目にしていたが、300番台の全金属製車体ばかりだったので、こちらのウィンドシル・ヘッダーのある初期車両は新鮮に見えた。

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下降窓が特徴のサロ85を改造したクハ85もいた。

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中央西線をオーバークロスする跨線橋を上っていると、381系の特急「しなの」が通過して行った。

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この日、日曜日だったせいか、中央西線の本線上を走る80系は一度も見ることが出来なかった。代わりに、神領電車区の車庫内には、出庫を待つ80系の姿がいくつも目に入った。

前の年の夏休みに見た70系は、年末の12月にさよなら運転を行っており、それから10ヶ月以上が過ぎていたこの日は、どこを探しても、その姿を見つけることは出来なかった。

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構内の片隅には、17メートル級の旧型国電を改造した珍車である救援車クモエ21の姿があった。

鉄道関連ニュース

京都新聞の撮り鉄カメラマン“カジやん”が、1978(昭和53)年から現在に至るまで、京都を中心に日本全国で撮影した鉄道写真を紹介します。

注*掲載写真の中には、現在は地形などの変化で撮影することができない場所や、撮影対象そのものが存在しなくなったものも含まれます。必ずしも現状とは一致しませんので、あらかじめご了承ください。