1979年1月6日(土)~7日(日) 京都駅

1979(昭和54)年の正月休みは、ずっと晴れの良い天気が続いていた。そして、3学期の始業式がある8日を前にした冬休み最後の週末、同級生たちと深夜の京都駅を訪れた。
 小学生の子どもたちだけでは、ということで、同級生のうちの1人のお父様が同行することになった。

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京都駅1番ホームに、東京行きの上り寝台特急「出雲2号」が姿を見せた。つい数ヶ月前までは「いなば」として走っていたブルートレインである。

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DD51からEF58にけん引機が交代したが、フラッシュ撮影時のシャッタースピード設定をミスしてしまい、失敗写真になってしまった。
 当時、母から譲り受けたレンジファインダーカメラの「フジカ」を使っていたのだが、そのカメラはレンズシャッターのため、フラッシュ撮影時に「全速同調」する。しかし、フジカは頻繁にシャッターが故障し、この日も修理に出していたため手元に無く、仕方ないので父に一眼レフカメラであるペンタックスSPを借りていたのだった。

ところが、このペンタックスSPは、フラッシュ同調が1/60というシャッタースピードだった。当時、フラッシュが同調するシャッタースピードのことなど知識として無く、父からフラッシュ撮影は「60」にセットして撮影しろと言われてはいた。しかし、たまたま使っていた個体がそうだったのか、それとも元からそうなのか、なぜかシャッターダイヤルが緩くて、少し触っただけでシャッタースピードが動いてしまうことがよく起きたのだった。

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新潟行きの寝台特急「つるぎ」がやって来た。

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最後尾には電源車のカニ24を連結していたが、フラッシュ不発。このカメラ、フラッシュはコード接続になっていたが、接触不良で不発することがよくあった。ちなみに元の写真は、かなり露出不足のドアンダー写真だが、画像処理ソフト「フォトショップ」のおかげで、かなり「見える」範囲にまで修正することが出来た。

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寝台急行「銀河」は20系ブルートレイン、同じく「きたぐに」は10系寝台車を連結していた。

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京都駅6番、7番ホームの方では、下りの夜行列車がひっきりなしにやって来ていた。

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前の年の夏に深夜の京都駅に来た時には、EF65-500(P型)だったけん引機が、最新型のEF65-1000(PF型)に変わっていた。

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日付が変わり、今度は名古屋発、博多行きの寝台特急「金星」がやって来た。ヘッドライトが眩しかったが、レンズ越しに変な形のゴーストが発生したので、それも入れて、そのまま撮影した。

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東京発、西鹿児島行きの下り寝台特急「富士」が、京都駅を通過していく。ASA/ISOが400のカラーネガフィルムだったが、付いていた標準レンズが1.4という明るさだったせいか、思ったよりはノーフラッシュでも写っていた。もちろん、フォトショップのおかげでもあるが…。

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東京発の下り寝台特急「あさかぜ」がやって来た。京都駅は通過のハズだが、なぜか運転停車していた。

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ここで、跨線橋を渡って、京都駅1番ホームに行くと、向かい側の2番ホームに、いつもとは反対向けに列車が入って来ていた。東京発、浜田行きの下り寝台特急「出雲」だった。

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これからDD51に変わるところだったが、フィルムはここで終わってしまった。小学生には、これ以上の「夜ふかし」は厳しく、ここまででみな撤収することになり、深夜割増料金になったタクシーに乗って帰宅したのだった。

鉄道関連ニュース

京都新聞の撮り鉄カメラマン“カジやん”が、1978(昭和53)年から現在に至るまで、京都を中心に日本全国で撮影した鉄道写真を紹介します。

注*掲載写真の中には、現在は地形などの変化で撮影することができない場所や、撮影対象そのものが存在しなくなったものも含まれます。必ずしも現状とは一致しませんので、あらかじめご了承ください。