1986(昭和61)年の春、九州全域で急行以下の列車が乗り放題になる「九州ワイド周遊券」を手に、九州を一周する旅に出た。
その往路は、京都から下りの寝台特急「みずほ」に乗車した。

朝の下関駅に到着し、ここまで先頭を引っ張っていたEF66はお役御免になる。

関門海峡を行き来する稀少な専用機EF81-300番台のうちの1機、EF81-304が交代で連結されるが、下関-門司駅の1区間だけの仕事だ。

丸みを帯びた九州型のヘッドマークが眩しい。

関門トンネルの中、先頭の客車の貫通路越しにステンレスの銀色車体を撮影する。

門司に到着して、すぐに機関車が交換される。

ここからは、ED76の出番である。
ここで「みずほ」を降りて、門司駅で後続のブルートレインを撮影する。
山型マークの「富士」は、九州型の丸みを帯びたマークではなく、本州で見られるものと同じだった。
「あさかぜ」のマークには、なぜか種類があって、「あさかぜ」の文字の下にある「風」の流れを示す帯が2本のものと、3本のものがあった。しかも、本州で見るヘッドマークには下に「ASAKAZE」とローマ字が入っているが、九州型のマークにはローマ字が無かった(*他の特急も同様)。
このときは、EF81には3本帯のマークが付いており、ED76には2本帯のものが付いていた。

もはや旧型と化していた20系ブルートレインの臨時「あさかぜ51号」にはヘッドマークが無かった。

最後尾はナハネフ23だったが、こちらにも愛称名の表示が無かった。
注*掲載写真の中には、現在は地形などの変化で撮影することができない場所や、撮影対象そのものが存在しなくなったものも含まれます。必ずしも現状とは一致しませんので、あらかじめご了承ください。