2010年7月3日(土) 信楽高原鐵道「七夕列車」

梅雨真っ只中の2010(平成22)年7月初旬、実に32年ぶりに鉄道で信楽に行くことになった。
 もちろん、小学生だった32年前に乗車した時は「国鉄・信楽線」で、草津駅から草津線の柘植行きの列車に併結されたキハ52に乗り、貴生川駅で切り離された後、信楽駅に辿り着いたのだった。貴生川から信楽までは1両編成だったので、車内は混んでいて、座席に座ることは出来ず、最後まで立ったままだった。

あれから30年余りが過ぎて、国鉄信楽線は、JR信楽線に変わり、さらに第3セクターの信楽高原鐵道に変わった。その間、1991(平成3)年5月に、当時、信楽で開催されていた世界陶芸祭に合わせて乗り入れていたJRの臨時列車と正面衝突事故が起きて、42名が亡くなるという惨事になり、一時は存亡の危機に陥ったが、地元住民の愛着の深さで、今日まで存続に至っている。

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雨の降る中、「七夕列車」のヘッドマークを付けた列車が貴生川駅のホームに姿を現した。

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土曜日ということもあり、親子連れを中心に多くの乗客が乗り降りしていた。

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車内では七夕の飾り付けが行われていた。

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列車が出発すると同時に演奏会が始まっていたが、元々が峠を越える路線なので、上り坂ではエンジン音がうるさく、メロディーがよく聞こえなかった(苦笑)。しかし、峠を越えて下り坂に入ると惰性で走るようになり、エンジン音が静かになった一方で、車輪がレールの継ぎ目を拾って奏でるジョイント音が、まるでドラムのように規則正しいリズムを刻んでいた。

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信楽駅に到着すると、ホームにも七夕飾りが取り付けられていた。

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改札口前のコンコースでは、ゆるキャラが木琴ならぬ「竹琴」を演奏して、降り立った乗客を出迎えていたのだった。

鉄道関連ニュース

京都新聞の撮り鉄カメラマン“カジやん”が、1978(昭和53)年から現在に至るまで、京都を中心に日本全国で撮影した鉄道写真を紹介します。

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