1978年2月12日(日) 京都駅

まだ鉄道写真を取り始めて間もない頃、その行き先は京都駅が多かった。
 何せ、まだ撮ったことのない列車がいっぱい走っていたのだ。そもそも、鉄道を写真に撮る行為は、要は写真に記録することが目的だから、いわゆるコレクターと同じ心理である。色々と撮ったことのない列車に出会い、それをカメラに収め、出来上がった写真を眺めて満足感を得る訳である。

足場が良く、かつ交通の便も良い、駅に行ってシャッターを切ることが、小学生だった自分にとって最も簡単に出来ることだった訳だ。

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2月のある日曜日、京都駅を訪れた。前日の土曜日が「建国記念の日」で祝日だったので、このときは連休だった。
 京都駅の山陰1番ホームには、前頭部に雪を付けたキハ82系の特急「あさしお」が折り返しで出発を待っていた。

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この頃は、昼間にも数多くの貨物列車が走っていた。今でこそ、貨物列車と言えばコンテナ車ばかりだが、当時はまだ二軸貨車が主体の一般貨物列車も数多く走っており、レールのジョイント部を通過する際に発生する音が、一般的なボギー車の「ガタンガターン」ではなく、ドンドンドンドンという規則正しい音が連続して続く独特のメロディー(?)を奏でていた。

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京都駅6番ホームに青いEF58が牽引する、これまた青い車体の12系客車を連ねた団体臨時列車が入って来た。
 当時は母のお下がりであるフジカ35-Mというカメラを使っていたが、レンズが45mmだったので、引き(=後ろに下がるスペース)の無い所では、列車全体どころか機関車の全体すらフレーム内に収めて撮ることが出来なかった。

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すぐに発車していった。当時、京都駅6・7番ホームの西端にはSL時代の給水塔が残っており、同じく6・7番ホームの東端には丸い洗面台がいくつも連なった「顔洗い場(=SLの煙で汚れた顔を洗う)」があった。

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続いて、北陸方面からの急行「立山」がやって来た。この頃は、まだ急行も数多く走っていて、一般庶民にとって特急列車と言えば、まだスペシャルな存在だった。

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京都駅1番ホームに、大阪発・名古屋行きの急行「比叡」がやって来た。この頃は、朝夕に1本ずつ、2往復が走っていたように記憶している。

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同じ1番ホームには、EF58の急行荷物列車が何本も姿を見せていた。このEF58-91号機は、その後、原形小窓がHゴム化されたが、こうしたEF58の窓部の改造は、この91号機が最後の方だったように思う。

紙面連載

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京都新聞の撮り鉄カメラマン“カジやん”が、1978(昭和53)年から現在に至るまで、京都を中心に日本全国で撮影した鉄道写真を紹介します。

注*掲載写真の中には、現在は地形などの変化で撮影することができない場所や、撮影対象そのものが存在しなくなったものも含まれます。必ずしも現状とは一致しませんので、あらかじめご了承ください。