鋭い牙で傷 縫合は成功
先日、ワオキツネザルのツクシ(雌9歳)=写真=を捕獲しました。同居しているサンゴ(雄5歳)に追い回され、けがをしたためです。見た目はフサフサでかわいらしい姿をしていますが、牙が鋭くかまれると傷は深くなりやすいです。
ツクシは複数箇所に裂傷を負い、うち6カ所は縫合が必要でした。サルの仲間は手先が器用なため、縫合糸を自分で抜いたり、他の個体がグルーミングで抜いたりしてしまうため、皮内縫合という結び目が外に出ない方法で縫わなくてはいけません。
運針がやや複雑なため、麻酔下での長時間の処置になりましたが、無事縫合は成功し、退院できました。担当者としては「もうけんかはしないで」と祈るばかりです。(京都市動物園)
京都市動物園の日常や出来事を職員さんがつづります。365日、さまざまな表情を見せる動物たちの毎日をご覧ください。