老齢カメのケア

日光浴で紫外線不足解消

熱帯動物館のバックヤードでは来園者に公開していない動物も飼育しています。その中に40年前に保護されたセマルハコガメ(雄、40歳以上)がいます。寿命は30~50年で、保護当時、両眼とも失明していました。

沖縄県などに生息するセマルハコガメは雑食性で野生では昆虫や果物などを食べていますが、目が見えないため、馬肉を細かくしたものやコオロギなどを、ピンセットで口元へ持っていき与えています。

室内だけで飼うと紫外線不足で骨や甲羅に異常をきたすため、天気の良い時には動物舎裏で日光浴をさせています。飼育期間を考えるともう50歳近いおじいさん。できる限り良い環境で過ごせるようにしたいと思います。(京都市動物園)

 

京都市動物園の日常や出来事を職員さんがつづります。365日、さまざまな表情を見せる動物たちの毎日をご覧ください。