1989年5月末 桜島線

大阪環状線の西九条駅から分岐する桜島線という路線がある。桜島と言えば、鹿児島の活火山が有名だが、桜島線という鉄道路線は大阪にある。
 1961(昭和36)年4月25日に大阪環状線が開業するまでは、西成線という路線であり、昔から大阪港とつながる重要な路線だった。

大阪環状線の西九条駅から分岐し、大きな貨物ターミナル駅でもある安治川口駅を経て、終点の桜島駅に至る路線だったが、2001(平成13)年3月1日に近くにUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)が出来たことで、安治川口駅と桜島駅の間にユニバーサルシティ駅が開業し、路線名も「JRゆめ咲線」という愛称が付けられた。

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1989(平成元)年5月末、その桜島線を訪れた。
 まだUSJが開業する前のこと、平日の昼間は閑散としていた。

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安治川口駅と桜島駅の間には、北港運河に架かる「北港運河第一橋梁」と呼ばれる可動橋があった。

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運河を大きな船舶が行き交う際には、線路ごと上昇させる可動橋がそこに設置されていた。
 地盤沈下の著しい場所にあったため、以前の可動橋は浸水するほどになり、1976(昭和51)年7月に架け替えられたという。

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JR線では、数少ない可動橋の一つだったが、USJ開業による影響で線路が付け替えられることになり、1999(平成11)年4月1日に姿を消してしまった。

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大阪環状線の西九条駅の駅名標は洗練された新しいモノだったが、桜島駅の方は、潮風による腐食も見られて、かなりみすぼらしかった。

鉄道関連ニュース

京都新聞の撮り鉄カメラマン“カジやん”が、1978(昭和53)年から現在に至るまで、京都を中心に日本全国で撮影した鉄道写真を紹介します。

注*掲載写真の中には、現在は地形などの変化で撮影することができない場所や、撮影対象そのものが存在しなくなったものも含まれます。必ずしも現状とは一致しませんので、あらかじめご了承ください。