1987年4月13日(月) 奈良線・奈良-平城山間

国鉄がJRに変わって間もなくの頃、新学期が始まった。
 当時、大阪府内にある大学へ通っていたが、京都から奈良を経由して大阪に向かうというルートだった。電車を乗り継いで、片道で2時間半余りという道のりなので、大学に通うだけで、いわば毎回「小旅行」しているようなものだった。

そんな訳で、行き帰りの途上で、ついでに撮影することが多々あった。何せ定期券のルート上だと、途中下車し放題なのだから、これほど都合の良いものはない。
 そんな1987(昭和62)年の4月、帰り道にJR奈良線を撮影しようと、奈良-平城山間に立ち寄ったのだが、特に撮りたい列車があった訳ではなく、単に買ったばかりの超望遠レンズの写り具合を確かめたいという理由からだった。

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この当時、奈良線は1984(昭和59)年に電化されて間もなくの頃で、走っているのは主に首都圏で余剰になった103系を改造した105系ばかりで、たまに113系の姿が見られる程度だった。
 当然のことながら、通過するのは105系ばかりだった。

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しかし、その105系の方向幕を見ると、その運転区間がけっこうバラエティに富んでいることに気付いた。同じ京都発でも、奈良行きがあったり、桜井行きがあったりした。
 列車が通り過ぎると、手前にある踏切を近くの高校から下校する生徒たちが横切って行った。

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珍しく、奈良から関西本線経由で亀山(三重県)に向かうディーゼルカー(=キハ40系とキハ28系の混結)が姿を見せた。
 今の関西本線は、加茂発着になっているらしいので、奈良から亀山に向かうには加茂駅での乗り換えが必要だが、この頃は直通している列車が殆どだった。

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ようやく113系が姿を見せたと思ったら、珍しく臨時列車で、特設のヘッドマークを掲げていた。
 当時、列車に無線が配備されたばかりの頃で、初期型の113系先頭車には、運転席窓と貫通路の間に無粋な長い無線アンテナが屋根上に突き出すカタチで取り付けられていた。

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