1985年4月30日(火) 東海道線・岸辺駅、阪和貨物線

1985(昭和60)年の4月末、東海道線の岸辺駅を撮影に訪れた。
 その頃、プロ野球では阪神タイガースが開幕から快進撃を続けていて、首位を走っていた。結果的に、この年、25年ぶりに優勝して日本一になったのだが。

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この日、実家の京都から、当時下宿していた大阪までの移動がてら、寄り道して撮影をした。
 まず最初に東海道線の岸辺駅に立ち寄り、上り線のホーム端からブルートレインなど撮影。まず姿を見せたのは、20系の臨時寝台列車だったが、ヘッドマークが無いので、何の列車か分からず。「あかつき」だろうか?

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その後、寝台特急「彗星」や485系の特急「雷鳥」などを撮影してから移動。
 大阪駅で環状線に乗り換え、天王寺駅で下車して、近鉄あべの橋駅から南大阪線に乗って、矢田駅へ。ここから徒歩で大和川まで移動する。

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当時、南大阪線は、あべの橋駅と矢田駅の間で行われていた高架工事が完了したところだった。

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大和川に掛かる橋梁の横に踏切があり、そこで往来する近鉄電車を撮影したが、その日のメインは、これではなかった。

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その下を、大和川沿いに走っていた阪和貨物線(阪和線・杉本町駅-関西線・加美駅)が、その日の狙いだった。
 ここを、主にED60やEF15がけん引する貨物列車が行き交っていた。まずは、ED60が重連でけん引する貨物列車がやって来た。

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特に下調べもせずに訪れたこともあり、しばらく待っていた間に貨物列車は上りと下り、各1本しか撮れなかった。しかも、青いED60だけで、茶色いEF15の姿を見ることが出来ずに終わってしまった。
 この阪和貨物線は、この撮影の翌年である1986(昭和61)年11月に通過する貨物列車が全廃になり、2004(平成16)年には休止、そして2009(平成21)年には完全に廃止となった。今では線路も撤去され、辺りにはマンションが立ち並んでいるが、思えば、この撮影に行った頃が、最後の賑わいだったと言えるかもしれない。

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京都新聞の撮り鉄カメラマン“カジやん”が、1978(昭和53)年から現在に至るまで、京都を中心に日本全国で撮影した鉄道写真を紹介します。

注*掲載写真の中には、現在は地形などの変化で撮影することができない場所や、撮影対象そのものが存在しなくなったものも含まれます。必ずしも現状とは一致しませんので、あらかじめご了承ください。