1988年8月8日(月)~9日(火) 四国・客車の旅

1988(昭和63)年の夏休み、「青春18きっぷ」を使って、開通したばかりの瀬戸大橋を渡って四国へ行った。
 この時は帰省先の岡山からの帰り道だったが、寄り道というよりは、別の旅行という感じだろうか。

この時の目的は高松発、高知行きの夜行の快速列車に乗ることだった。
 高松駅を日付の変わった0時46分に出て、高知には午前4時32分に着くという、何とも強行軍的な夜行列車だった。これが毎日運転されていたから、今となっては驚かされる。

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夕刻に岡山を出たが、時間が余っていたので、鳴門まで往復した。
 駅の外には出なかったが、ちょうど「阿波踊り」をやっていたらしく、列車の中は浴衣を着た人でいっぱいだったし、鳴門駅にいると阿波踊りの音頭が聞こえていた。

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高松から夜行の快速に乗り込んだが、車内はさほど混んでいなかった。
 高知で折り返し、阿波池田行きの客車に乗り込む。この頃、四国では旧型客車こそ姿を消していたが、赤い50系客車が数多く走っていた。

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すれ違うのも客車列車が多かったが、みな同じ50系なので、ちょっと飽きてきた。そういう意味では、バラエティに富んでいる旧型客車の方が見ていて楽しい。

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阿波池田で、急行「土佐」に出会う。ここからは、徳島行きの客車に乗り継ぐ。駅で停車している間に、追い抜いたり、すれ違う急行のディーゼルカーを写すチャンスが何度もあった。

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こうして、存分に機関車が引っ張る客車の旅を楽しんだが、21世紀になり17年が経った今、それは出来なくなってしまった。
 最後尾の車掌が乗っている車両に乗ると、発車の度に車掌さんが「○○○列車、発車!」とトランシーバーで機関士に言うと、すかさず「ポー」と汽笛が鳴り、ガクンという揺れと共に列車が出発する…そんな旅は、客車列車ならではあった。
 確かに電車とかの方がスピードアップには繋がるが、旅の風情はやっぱり機関車がけん引する客車列車の方があると思うのだ。

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