掃除に慌てるニホンウナギ

隠れ家奪われ 砂の中を大移動

201809unagi

京都にすむ希少生物などを展示(てんじ)している「山紫水明(さんしすいめい)」エリアには、3匹(びき)のニホンウナギがいます。体は細長く、背中(せなか)側が黒、腹(はら)側が白くなっています。顔は口が大きく、目は丸く、とてもかわいらしいです。

いつでも3匹並(なら)んで隠(かく)れ家(が)の竹筒(たけづつ)の中からひょっこりと顔を出し、のんびり一日を過(す)ごしています。そんなニホンウナギが大慌(おおあわ)てで泳ぎ回る時があります。水槽(すいそう)の大掃除(おおそうじ)の時です。

いつもは水だけを替(か)えるのですが、月1回の大掃除ではコケなどの汚(よご)れを取るために、水槽内の筒や石、流木なども全て外に出してしまいます。隠れる場所のなくなったウナギたちは落ちつかなそうにそわそわしだし、水槽内をうろうろと泳ぎ回ります。

そんななか、ウナギたちが見つけた隠れ場所が底砂(そこすな)の中です。水槽の底に敷(し)いてある砂の中に頭から突(つ)っ込(こ)んで大移動(いどう)。砂がウナギの進む道に沿(そ)ってモコモコ盛り上がっていきます。しばらく進むと不意にひょこっと砂から顔だけを出して辺りをキョロキョロ見渡(みわた)すと、再(ふたた)び砂の中をモコモコ進んでいきます。その姿(すがた)はなんだか「早く筒返してっ!」と言っているように見えます。

掃除が終わり筒を元の位置に戻(もど)してやると、3匹そろって「やっと戻ってきた!」と、すぐさま筒の中へと帰っていきます。
今では、いつもとは少し違(ちが)ったニホンウナギたちの姿を見られる大掃除が私(わたし)のひそかな楽しみです。