オオモンカエルアンコウ

オオモンカエルアンコウのツッパリ。胸びれと腹びれを手足のように使って移動する

オオモンカエルアンコウのツッパリ。胸びれと腹びれを手足のように使って移動する

餌を催促、かわいいアンコウ

私たち飼育(しいく)スタッフが出勤して朝一番にすることは、魚の状態(じょうたい)を確認(かくにん)しながら水槽(すいそう)のライトを付けて回ることです。「おはよう」とあいさつをしながら進んでいくと、とても気になる魚がいます。

その魚の名前はオオモンカエルアンコウ。大きさは約30センチ、カエルアンコウの仲間としては大型の種類(しゅるい)です。何が気になるかというと、ライトを付けた後にのぞき込むと、必ず頭の先端(せんたん)にあるエスカを一生懸命(いっしょうけんめい)振ってきます。エスカは疑似餌(ぎじえ)の役割(やくわり)をしており、これを餌(えさ)とまちがえて寄ってくる小魚などを食べます。まだ餌の時間ではないのに、私たちの姿を見たとたん、一生懸命エスカを振って餌を催促(さいそく)する姿はなんともかわいらしいです。

ほかにもオススメのしぐさがあります。このカエルアンコウは魚であるにもかかわらず、泳ぎが得意(とくい)ではなく、胸びれと腹びれを手足のように使って、底を歩くように移動します。私がブロックを動かして掃除(そうじ)をしていると、その場から離(はな)れようとして体勢(たいせい)を崩(くず)してこけてしまうこともあります。魚なのにこけるなんてと思いながら掃除を続けていると、今度はブロックを登ったりと器用(きよう)な面も見せてくれます。

棒(ぼう)に餌となる小魚の切り身をつけ口元に近づけていくと、いつもはスローな動きなのに餌を食べる時だけは俊敏(しゅんびん)です。目にも止まらぬスピードで一気に丸のみします。お客さまと話していて目を離した瞬間(しゅんかん)に餌がなくなっていることもしばしば。いろいろな魅力(みりょく)を持っているオオモンカエルアンコウをぜひ見にきてください。