オオサンショウウオ

水面から鼻を出して息を吸うオオサンショウウオ

水面から鼻を出して息を吸うオオサンショウウオ

耳を澄ますと不気味な音

京都市内を流れる鴨川(かもがわ)の上流は、ここが市街地(しがいち)から数十分で来られる場所かと思うくらいに自然度(しぜんど)が高い。森林をぬうように流れる川には、コケむした岩がゴロゴロと転がり、その間(あいだ)を冷(つめ)たく澄(す)んだ水が流れています。その風景(ふうけい)を再現(さいげん)したのが京都水族館の鴨川水槽(すいそう)です。水槽ではたくさんのオオサンショウウオを見られます。

オオサンショウウオは夜行性(やこうせい)のため、昼間(ひるま)は岩陰(かげ)などで休んでいます。水槽のオオサンショウウオも大きな体をピクリとも動かさず、休んでいることが多いので、岩と見まちがえ、気づかれないお客さまもおられます。

そんなオオサンショウウオも呼吸(こきゅう)する時は、重い体をくねらせ、短い手足を精(せい)いっぱい伸ばし、水面に鼻の穴(あな)だけを出し息(いき)を吸います。オオサンショウウオはカエルやイモリと同じ両生類(りょうせいるい)。子どもの期間(きかん)は外鰓(がいさい)と呼(よ)ばれる顔の横にある鰓(えら)で呼吸します。大人になると私たちと同じ肺(はい)呼吸に変わります。水族館のオオサンショウウオは20~30分に1度、呼吸のために水面まで上がってきます。少し立ち止まって観察(かんさつ)すると、あちこちで息を吸うオオサンショウウオが見られます。この時、そっと耳を澄ませてみてください。「スーッスーッ」と聞き慣(な)れない不気味(ぶきみ)な音が耳に入るでしょう。注意(ちゅうい)深く水面を見ると音がする瞬間(しゅんかん)にはオオサンショウウオの鼻の穴が二つ水面から出ています。そう、オオサンショウウオが鼻から息を吸う姿です。

体が大きな個体(こたい)はこの音も荒(あら)く聞こえます。野外(やがい)では聞くことが難しい貴重(きちょう)な瞬間をこの水槽の前に立ち体験(たいけん)してみてください。